韓国版「働き方改革」開始〜最新経済ニュース〜

労働週52時間+月収1割減? 
■中小しわ寄せ 雇用創出どこまで

2018年7月1日から韓国で、残業時間を含めた全ての労働時間の上限を週52時間に短縮することを柱とした改正勤労基準法が施行される。
韓国版「働き方改革」といえ、日本と同じく働き過ぎの改善とともに、文在寅(ムン・ジェイン)政権は1人当たりの労働時間短縮により新たな雇用創出を狙うが、さまざまな問題点も指摘されている。
これまでは、週40時間の法定労働時間に残業時間を加え、週68時間まで認められていた労働時間の上限が改正法により大幅に短縮され、週

12時間を超える残業が禁じられる。
これに違反した事業主は2年以下の懲役、もしくは2千万ウォン(約200万円)以下の罰金が科されることになる。
施行から半年間は試行期間とし、罰則が猶予される。
1日からは、従業員300人以上の企業などに適用され、2021年までに磯麗華の中小企業にも順次拡大される予定である。
韓国は年間労働時間が平均2千時間を超える世界的に見ても最悪レベルの状況を改め、余暇の増加など生活の質を向上させ、「夕方のある暮らし」を実現するのが目標だ。

文大統領は、若者の失業率が約1割に上っているという雇用問題の解決を重要公約に掲げており、労働時間の短縮に伴い従業員を新規採用した企業には、支援金を支払う政策も打ち出した。
その一方で、新制度の労働時間短縮による労働者の平均月収が1割以上減るとの試算もあり、これを受けての消費減退、景気への影響が危惧されている。
日本で6月29日に成立した働き方改革関連法では、残業の上限を原則月45時間とするが、繁忙期には100時間未満まで認めるという点と比べ、柔軟性に欠けるとの指摘もある。
適用を除外される業種も26種から陸上・水上・航空運送業などの5種に絞られた。
これまで除外対象だった路線バスの運転手にも来年から適用されることとなり、地方の路線では給与減のみではなく、労働時間削減のために起こる路線減が危惧されている。
就職難にある若者は、既に労働時間の短縮に対応している大企業への就職を望む傾向が強く、中小企業の求人難を深刻化させるだけだとの見方もあると言われている。
しわ寄せを食うのは、中小企業で「夕方はあるが、夕食がない」暮らしが待っているとの揶揄(やゆ)も出ている。

〜筆者の感想〜
記事中にもあるように韓国政府は超過労働への改善策として新たな法案を可決し、今後導入していくわけだが、私個人としてはこの取り組みに楽観的だ。
確かに、働く時間が減る、すなわち給料も並行して減るわけだが、多くの人が働きすぎているがために消費が増える、という説はあながち間違いではないと思う。
深夜まで働くから、毎晩夜食を買わなければいけない、などなど例はいくらでもあるだろう。
ただ一方で、これまでの韓国就職活動事情を見てみると「公務員か会計士以外には未来はない」というのが一般的に定着していた国だと思う。
だから、学生は必死になって勉強するし、親も必死になって、我が子を良い大学に通うわせようと躍起になる。
しかし、ここ数年間学生の求職動向を見ていると、上記の二つの職種とは異なる視点で、自分自身の将来を考えている学生が多いように感じる。
ある小売企業では外国人留学生の採用を積極的に行っているが、2018年新卒生の募集から少し方向性に変化があったのだという。
なんと韓国にある大学や、合同説明会の企画会社からの参加誘致が入るようになったとのことだ。
実際に数回に渡る、富山での採用活動の結果、台湾や中国大陸よりも多い人数が内定を得ており、日本に渡り、新卒生として働いている。
今後、この制度の影響を受けて日本へ入ってくる韓国人の数にも変化が見られることは間違いなさそうである。